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7-⑧ 対人関係への七つの指針

<対人関係への七つの指針>

自己認識へと通じる鎖の環

インドの神秘思想導師シェリ・ラマクリシュナが次のような警え話をしている一大きな丸大がガンジス川につかっており、外からは見えない。水中で一本の鎖が丸太を川岸へ繋いでいる。あなたがもしこの丸太へ近づきたいと思ったら、どんなふうにするか?あなたには鎖が見えないのだから、川へ飛びこんで鎖を伝っていくであろう。鎖の環をひとつずつたぐりながらいけば、丸太へ近づけるだろう。

自己調和へ到る鎖のひとつの環は、他の人々との日々の経験である。本章でのべる原理は、たんに対人関係、家庭関係の調和のための指針ではない。こうした対人関係や家庭の愉しい状態は、より深い淵源、すなわち自己調和という根本原因のごく自然な表現にすぎないのである。

われわれが誰であるかというととがわれわれが何を経験するかを決定する。この事実はあまりに容易に忘れ去られる。それゆえ、人間の内的変革をその中心テーマとすることを怠ったいかなる教説も深究システムも無用である。そこからは平和についてのおいかぶりがでてくるだけで、実際の平和は決してでてこない。そして、もちろん、個人についても、内的変化をその主目的としない求道は的を外れている。

われわれはこのことを念頭において、自己認識へと通じる鎖の環をいくつかたどっていくことができる、そしてこの自己認識が、最終的には人間的調和へと通じていくのであるー

一、過去にあった誰かとの出来事についての記憶で動揺したら、あなた自身にこう問うてみる、「しかし現在のわたしに、いったいそれが何の関係があるのか」と。

二、あなたがある人を獲ちとる獲ちとらないを一切顧慮しないときにのみ、あなたは正しい意味で彼を獲ちとるのである。

三、他人があなたにどう振舞うにしろ、それに反応してあなたの彼に対する振舞いを決めてはならない。憂替に対して憂酵で応えてはならない、軽率に対して軽率をもって応えてはならない。あなたの自己から反応し、振舞え。

四、われわれが下意識的に他人のために望むことはすべて、われわれがわれわれ自身のために望むことなのだ。欲望は霊的なブーメランなのだ。われわれは送りだしたものを受け取るのだ。われわれはただ、他人とわれわれ自身との両方に善きことをのみ望まなければならない。

五、その誤った欲望を超えて思考することのできない人は、彼の真の欲求の達成を無意識的に阻止している。

六、先のことをゆめ期待してはならない。近づいてくる社交的な集りへの期待と興奮のうちに生きるな。それはあなたに真の喜びをもたらしはしない。現在ただいまをフルに生きることによってのみ、人生にある唯一の純なる喜びをもって生きることができる。

七、あなたがスーパーマインドから生きていると、あなたは次第に、あなた自身が困惑した望まない状況にいる度合いが少なくなっていくのに気づく。あなたはあなた自身がますます、あなたが真にいたいと思う状況にいることが分ってくる。