2-① 活力をもたらす10のアイディア
<活力をもたらす10のアイディア>(P41〜✔︎)
1あなた自身の本来の宇宙的本性があなたの頼るべき真の権威である
2地上のなんぴとも、あなたを宇宙真理の真正価値から阻むことはできない
3スーパーマインドの力によって、あなたの誤った自己感覚を洗い流せ
4痛苦(つうく)にみちた心的フィルムの犠牲となることを拒否せよ
5真の力は弱さを認めることからでてくる
6あなたの中心的核である自己は苦悩や悲歎(ひたん)に振りまわされることはない
7秘教的な理解は困惑と心痛を除去する
8宇宙真理は倦(う)むことなくあなたを看てくれる
9スーパーマインドによって生きれば、新しい満足と歓びが得られる
10あなたのスーパーマインドに信頼して委せるならば、もはやあなた自身への苛立たしい関心はなくなる
だいぶ以前のことだが、あるエジプトの女性が、ナイル川の堤防を散策していて、奇妙な彫り痕のある粘土板の破片をみつけ、好奇心にかられた。これは貴重な発見かもしれないと思い、彼女はかけらを専門家のところへ持ち込み、鑑定をたのんだ。粘土の破片はなんと古代エジプト王朝のファラオ、アケナトン(イクン・アトンともいう。前一三七七〜一三五八頃)の書であって、大変貴重なものだと分った。被片を見たときとの女性がもし、「あら珍しいわ」とだけ反応して行き過ごしてしまったら、どれほどの宝を失ったかは到底知り得なかったろう。
何百万という人々のやっていることが、まさにこれである。だから何百万という救いようもなく怯えた人々がいるのである。
あなたはこれを避けなければならない。この章であなたが出会ういくつかのアイディアも、たんに珍しいものと読み過ごしてはいけない。さりとて哲学的な読み方をしてはならない。ただ心からそれらを受け入れてほしい。これらのアイディアを貴重と見なし、徹底して実際的であってほしい。あなたのディナーを賞味するくらい、充分に味わってほしい。
ほんものの哲人とは、空疎なアイディアを引用して歩き回わる人間ではない。ヘンリー・デーヴィッド・ソローが述べているようにー
哲学者であるということは、単に深遠(しんえん)な思想をもっていることではないし、学派の始祖となることでさえない、それはなによりも叡智を愛するということである。その教えるところに従って、簡素、独立、博愛、信頼の人生を生きるまでに叡智を愛して止まないということである。
ソローのキーワードは生きる、ただしフルに生きる、ということであった。
ではどのようにフルに生き始めるか?
脱出することだ。もし必要なら小刻みに離れる、だがとにかく脱出することだ。最初の一週間では成功しないだろう。なにしろあなたの周りにはたくさんの人がいて、あなたがあえて独りで彼らの牢獄から脱けでようとすると、金切り声で喚き(わめき)たてる。彼らはあなたに逃げださせたくない。彼らはあなたを、自分たちとおなじように惨めにして置きたい。あなたの気は彼らの弱さを暴露することになってしまう。
誰か頼れるような人など求めるな。あなた自身を信ぜよ。真の権威はあなた自身の本来の本性だけである。そして、なおつけくわえれば、唯一の純粋に慈悲ぶかい権威なのである。
あなたの探究を、一時どこかへ間違って蔵い(しまい)こんだ宝石の再発見と心得ることだ。
あなたの内奥にひそむ霊的かつ宇宙的な自己はあらゆる人間的な弱みに対抗してあなたを守ってくれる至高の力をもっている。
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