5-⑦ あなたの内なる世界を変えよ
(あなたの内なる世界を変えよ>
1結果ではなく、原因が変更されねばならない
人々は、「だが俺はどんなにしてこのゴタついたところから脱けだすんだ?」と訊く。
神秘思想は答える、「もし君が意識性という高いレベルにいるなら、もともと君はそんな混乱のなかにはいないのだ」と。
真の教師はめったに外界の事柄をどう扱うかについてはアドバイスしない。洞察があまりに深いからそういうことはしないのだ。結果ではなく原因が変更されなければならないと知っているから、真の教師は求道者にとのことを伝えようとする。混乱した人に職業を変えたまえ、変えてはならぬ、ひとつの人間関係を断ちなさい、残しなさいと助言するのは無意味なのだ。霊的睡眠のあいだに為されたことは、たとえやり直しても、また次の新規の壁に衝突してしまうだけである。人間というものが、霊的な眠りから目を覚まさずに、何年間も何年間も、二度三度、繰りかえし壁にぶつかるのは、まことにいたましいことである。
あなたの意識ないしは覚醒の内的レベルがあなたの外的な状態を決めるのだ。あなたの外的世界を変えるには、あなたの内的世界を変えなければならない。
だからといって、あらゆる変化した状態が高いレベルの生き方から来るというわけではない。外的事象の変化はまた、人間の欲望と自暴自葉が付け火となって、偶発的にも起こる。淋しい男と怖わがっている女とが、やけになってパーティーへ行き、そこで得然に出会う。彼らはスリルを経験するかもしれない。だが、たとえ結婚しても彼らの得るのはスリルだけである。孤独感と恐れとは依然としてある。ただ二人がたがいに紛らわしあうから隠されているだけである。人間的レベルでは二人の人が出会えば派手な炸裂音を発するかもしれない。だがそれは空砲なのである。秘教的レベルではまず内的変化が来、ついで外部が変るのだ。
われわれがたんに住所や職業や配偶者を変えるだけでは、なにものもプラスされない。荒涼とした孤島に漂着した人が、もうすこし快適になろうと思って島の反対側へキャンプを移した。風景はなるほど変ったかもしれないが、漂着してひとりぽっちだという事実は変りはしない。われわれはだれも、この程度のことは感得する。しかし自己変革のなかにある真の解放ということについてはあまり知ってはいない。
純粋な充足はひとつの心理的な状態であって、外的な活動からの影響ではない。もし内的な快適さがあれば、外的な活動に従事してそれをエンジョイできる。自己充足を失いては、あなたの世俗的な満足追求活動がいかにスリリングであっても、必ずや頭痛が伴ってくる。
私はこのあたりで、あらゆるものを変えることのできる外的状況について、ひとつ特別の秘訣を挿入しておきたい。
こんど、あなたがある状況を支配できないで気が動転するようなことがあったら、自分が本当に、正直に、実際上、それを支配する必要があるのかどうかを問うてみるとよい。次の会話のなかからいまの重要なポイントを汲みとってもらいたいー
Qなぜわたしはこうも自己変革の努力に一貫性がないのでしょうか?ある時には秘教的アイディアにぞくぞくした関心をもちますが、次の瞬間には、まったく無関心になってしまうのです。
この気まぐれはなんでしょう?
A あなたには自分を変える作業をしたいという欲求がひとつある、だがそれとは無関係の欲求が九十九もあるのです。その自己覚醒という欲求ひとつにあなた自身をしっかりと結びつけ、この欲求を奮いたたせることは何でもやりなさい。そのうちに、活気にみちた欲求が二つとなり、怠惰な欲求が九十八となります。ついでまた誠実な欲求が三つ、間違った欲求が九十七となり、だんだん真剣な自己作業の欲求がふえていきます。
Qわたしたちは、自分は強いのだ自層に満ちているのだという積極的なイメージを築く方法について、ずいぶん本を読んでいます。強いという心像を維持するーとのアイディアをどう思われますか?
A それはおよそあなたがあなた自身にしてやれる最悪の処置です。それはイメージにすぎないので、それ以上のなにものでもない。なにも達成されません。ただもっと弱くなるだけです。スーパーマインドの目指すものはあなた自身についての想像上のアイディアを破壊することなのです、築くのではなく。この空無のなかから、リアルなものが成長してくる。このリアリティ
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