6-③ あなたは常に宇宙的覚醒に到達できる
<あなたは常に宇宙的覚醒に到達できる>
-現在の生き方が生き方の全てではない
あなたの失敗は、次の問答のように烈しい調子で扱わなければならなかったある研修生の失敗に類似のものだろうかーー
Q わたしはこの径のどこかで失敗しています。わたしの行動はときどき自分でもひどくおぞましいものになります。
そうでしょう、それはあなたが眠っており、それに気づいていないからです。しかし、あなたの本質は、おぞましい行動から成り立っているのではない。行動は霊的な眠りから来た結果です。あなたは目覚めるとはどういう意味かを理解しなければならない。それが理解されれば、おぞましい行動はやみます。
なぜ行動的な人生よりも霊的な目覚めの必要ということを強調なさるんですか?
A それは夢遊病患者はどこへいこうと、どこへも到達しないからです。
Qわたしはなぜ、こうした奇妙な霊的仮眠にいることが分らないのでしょうか?
Aあなたはまだ、眠りと意識状態との差が分るほど長くは自己作業をしていないからです。あなたの知っていることがすべて眠りのなかのことに過ぎないとしたら、目覚めた状態がどういうものか、認知するすべがないではありませんか。
あなたの現在の生き方は、生き方のすべてではない。われわれは、習慣の重荷がのしかかっている心のうえへ超えて昇り、まったく新しい、いままでとは違った、優れた生き方を見つけることができる。次のストーリーはそのポイントをついている。
昔、大きなリンゴ園が沢山ある国があった。この国の産業はさまざまな色のリンゴ、あらゆる品種のリンゴの栽培でなりたっていた。この国のリンゴは世界中で名を知られており、国民はこれを誇りにして、もっぱらリンゴのみに関心を示し、その他の果実は栽培しなかったし輸入もしなかった。
リンゴの国のある市民が、よその国へ長途の旅にでていたが、ある日の午後、疲れはて、またひどく腹がへってきた。道路わきで休んでいると、遠くから声をかけられた。このあたりの果(園経営者で、うちで食事でもしてゆっくり休息をとっていきなさいと親切にいってくれた。そしてリンゴの国の市民の眼の前へ、一と山の新鮮な果物が差しだされた。リンゴの国の市民は礼はいったが、果物には手をつけなかった。でも、「ずいぶん珍しい果物ですね、なんというものですか?」と訊くと、果樹園の主人は、「モモ、ナシ、ナツメヤシ、パイナップルです、新鮮だし、おいしいですよ」と説明した。
腹のへっているリンゴの国の市民はまだ我慢してためらっていたが、ついに眼の前の果物に手をつけるか、空腹で倒れるかの瀬戸際にきた。そしてとうとう見たこともない果物へ歯をあててみると、それはいわれたとおり、すばらしい味の果実であった。との市民は、この日以来もはや、リンゴだけがこの世界で唯一の果物とは思わなくなった。
われわれは、いまの生き方しか生き方はないと考えてはならない。
人は、つぎのようなステップを踏んでいくうちに必ずや自己実現に到達するのである。
-自分自身にどとか間違ったところがあるとおぼろげながら感じる
-もはやそれを無視するわけにはいかないと悟る
-答えを探す
-失望とフラストレーションに突き当る
-勇敢に探索をつづける
-自分の内部になにか新しいユニークなあるものが存在しているとかすかに感じる
-内的に変り始める
-彼の外部的な生き方を変えていくより自由に、より幸福になっていく
-そのまま引き続いて、真理が彼をみちびいて新しい人間にしてくれるに委せる
No Comments