7-⑩ 真の航海者の冒険
<難しい人々をどう扱うか真の航海者の冒険>
ー射かけられ人生という名の船が港という名のその目的地へ出帆した攻撃の矢から。船にはどんな遠洋航海にもみいだせるようなさまざまな船客が乗っていた。
猛烈な嵐にであい、船は舵を失くした。船客たちはパニック状態となたは安全り、甲板を走りまわって救助を叫んだ。土官である
敵対的な人々は誰に対しても何に対しても攻撃する、特に誰かのうちに弱さを発見するときはそうだ。とのとことを理解大いに誇りにしている高級船員たちは、どこと助けいって本当にどうにもなる。彼らはやたらに矢を放つ。それがあなたに当ったとしても、まったくの偶然なのである。あなたに的が絞られていたわけで故障はない。敵対性はできるだけたくさん的をもつ必要があるのだと、乗客たちを鎮めようとした。
あ「どうかわれわれを倍頼して下さい。みなたさんには的でどうといるうことはない。敵意に対しては立ち上がればいい。ただし攻撃的にではなく、射かけられた攻撃の矢万事うまくおさまりますから、あな」と彼らは繰りかえし説得した自身は完全に安全なのだという悟りをもって立ち上がるのである。敵対的な人は弱い人なのだ。あなたを彼の神経症的な欲求のために利用できないと分ると、彼はただちに弓と矢を下げてしまう。
あなしかし、一人の真の航海者がいた。彼はどこかが難おかしい人の要求に従えば従と疑いを挟んだ。事情はすこしもうだけ、彼の自己中心癖をあなたが増大させることになる。彼のエゴティズムを指えば培うほど、あなたまくは彼をより恐ろしい人間にしってしまう。それだけではいない、彼の要求はますます拡がそれを知ってくいる。彼がオフィサーたちに、なぜ舵の修理をしないのかと訊くと、彼らはあいまいなた返事しかしない。
「君らは、弱い人が慈善修理の仕方を施されると感謝する、とほんとうに思知っているのか?」と強く訊ねると、自分たちの言葉を疑われわれはお人好しであってはならない。人間のエゴは感謝などでもらいたいとは無縁なのぞんざいに答えるばかりだ。エゴ
真の航海者は怒甲板の手摺りによりかかって、も陸地が見えないかと数時間、海上をずっと強要探していた。
その間、オフィサーたちは混乱している船客たちのために相談会を開いていたのだった。ピカピカした金ボタンのついた、きれいにプレスした制服に身をつつんだハンサムなオフィサーたちは、笑いながら船客にアドバイスした、「舵のない航法が自然の航法なのですよ。あなた方の素人考えで心配なさることはありません。みなさんはよい専門家たちの保護下にあると安心なさって下さい。わたしたちはみなさんの面倒をみます。ハーバーについてお訊ねですが、これはわたしたちに頼して委せて下されば、必ずそこへ着けます。なにか疑問がありましたら、わたしたちのところへ訊きにきて下さい。でも決して疑いを募らせるだけだ。弱い人々に奉仕するのは無益でもあり不道徳でもある。て、旅行を台なぜなら、弱い人々に奉仕することで、あなたは彼らの破滅を助けることしになるからだ。次の会話では、この点をはさっきりとさせる幾つかの論拠がみられる-
Qおっしゃるとおりです。ほんとに、なぜ人々はこうまで恩知らずなのでしょう?何かをしてやると、もっともっととせびってきます。
A人々が他人から貰う贈物に感謝しないのは、それらが彼らのほんとうに欲しがっているものではないからです。贈物は一時的なスリルは与えますが、それはすぐに褪せてしまい、浅薄なスリルを、もっともっとと欲しがる欲望をつくりだすだけです。たとえば真の知識といった宇宙的なギフトだけが、感謝の念を起とさせ得るのです。
Q他の人々から受ける不愉快な激情をどんなふうに扱えばいいのでしょうか?
A微情を理解しなさい。誰かが微怒したら、それを彼のまやかしの自己が爆発したんだと受けとりなさい。微しく怒っている人は、現実との関連がない誤った役割を実際に演じます。彼は、人生は彼の要求に従うべきだという不健全な信条をもっているのです。怒った男を理解しなさい、しかし決して甘やかしてはいけません。甘やかせば悪く充分に船上生活を愉しんでいて下させるだけです。い」
Qわたくしはしばしば自分真の人生がぜんぜん自分のものではなく、なにか不可視の力に従属しているように感じます。
A あなた自身を取戻しなさい。あなたの生は事実においてあなたのものであり、あなたの獲得された習慣や社会の要求や、ましてや急げ急げと呼ぶ苛立たしい時間感覚に従属しているのではありません。
Qわたくしはどうしても分りません。ある人のことをとても大事にしているのですが、彼航海者はときどき他の乗客を説得して陸地さがしに参加させた。これを耳にしたオフィサーたちは怒った。彼らの濃酒な土官室では、ひ彼らの微笑は省え、黒い怒りに変っていた。だが、オフィサーたちは、真の航海者のことについて船客たちに注意しようとして甲板に立つと、いつもの微笑にもどく残酷になるんですって言った。
Aあ「みなさん、あの男には気をつけないといけません。何も知らぬ未熟な男ですから。みなさんは、いままでどおり、一所懸命にみなさんの面倒をみているわれわれオフィサーの指示に忠実に従って下さい。われわれはみなさんのことをなによりも大切にしています。みなさんが自分であれこれと心配なさるご負担は、けっしておかけしたがペットくないんですから」
オフィサーたちの犬きらきらする金ボタンに眩惑され、船客たちは感謝をとこめても可愛がっ一斉に頷いた。
ある日、真の航海者は、海のほうを見詰めているとき、ついに陸地を発見した。彼は他の客を呼んだ。船客たちは今日も集会で、甲板にでていた。だが船客はみんな、催眠術にかけられたかのように、硬ばってチェアに掛けたままだ。彼等の顔はオフィサーたちの金ボタンの眩光を反射しながら茫洋としても、ペットは病気のときはあなたに咬みつきますよいる。
船客たとえそちが彼のために交友関係が断たれても、あなたの真にあるがままに行動することである。誰か声を支配しよう、押さえておこう、かちとろうとして、あなた自身を抑圧してはならない。あなたがリアルで聞き得ないと知った真の航海者はそこを離れた。そして手摺りを越えて海中へ眺びとみ、ゆるぎなき、あなたの受ける報大地へ向かって泳いもまたリアルではない。別の言い方をすれば、他人があなたにとう振舞えと望んでいるとあなったが思うようには決して振舞ってはならない。あなたが振舞わなければならぬとおりに振舞うべきだ。あなたがほんとうに為し、あるいは持たなければならぬもので、他人あるいは習俗に対する従順さを要求するというものは絶対にないのである。