1-⑤ 人間とは本当は何であるか
<人生の真の目的間とは本当は何であるか>
-本来まず出発に当って、われわれは多くの自己に還ること
蒙味を脱した人はしばしば、非々の実際的の状況を見なことを考えている夢想家だと非難さけれる。私は自分の講演会でこうした批判を耳にすることが多いので、ときどき、オブラートで包まず、ズバリと現実生活の実態を言ってやることにしている。
事実を調べてみると、夢想家という非難が当ばならないこ。彼らの外観をそのまま現実の姿とが多見てはいけない。ヘンリー・デーヴィッド・ソローは彼らを理想像、一部の人々からは実務に疎い怠け者のよすなわちこうに思われているが、親から受け継いだ鉛筆と石墨を扱う商売でずいぶん達者であったようだ。プラトンはエジプトの顧客たちに物を売って成功したセールスマンであった。ヤコブ・ベーメ(式七1営は天才的な神秘主義哲学者ともてはやされているが、同時に彼の故郷ゲルリッツでは大した商売人であり、靴屋として知られていた。アメリカの自然哲学者ジョン・バーローズ(一松三七ー)は有能な銀行監査役であった。
すべては価値観の問題である。あなたは何を価値あることと思うか?とれに対する答えは、その人が彼の心的な通貨、つまり彼の内的な思想をどう消費するかであろう。
贋べきものの価値とは何か?
たとえばある男が、俺の生活は毎日ジャガイモを食べなくてはやっていられないという変な妄想にとらわれていたとする。他の食品はふんだんにあるのに、彼はただジャガイモへの非現実的な情熱に執着している。
この男が多くの悩みに巻きこまれることは必定である。彼はジャガイモを制限するような恐れのある人に対しては批判的で疑い深く、喧嘩ごしになるのである。彼は当然「ジャガイモ保護者協会」の理事にでもなれば満足だろう。
滑稽か?だが人間というものは、もっともっとおかしな大義を後生大事に守ってきているのだ!
バカバカしいか?バカバカしい話ではあるが、彼はその人生を賭けてジャガイモのために戦っているのだということを忘れ見てはならない。
こう人は分裂した男が自分自身に苦しむ。人々とのつき合いや財産などうすに安定を求め、同時にそればそらの愚挙に目覚め空しさを感じとって、その苦悩を一掃できいるか?まず彼。人は自分の苦悩にイヤ気がさ自身を発見してこなくてはならない。イヤ気がさしてくれば、彼は他に試してみる気になる。そして次第にジャガイモなしで生きられるようになり、ついにみずからの力で真理が見えてくる。ジャガイも熱易はおのずと満えていく。およそ人為的な、まやかしの価値観が崩れ去る基本的パターンはこれだ。
次に掲げるひとりの研修生と私との問答は、あなたの追求する宇宙的な目標を示唆してくれる-
Q どうすれば自由になりたいという願望をつくりだせるでしょう熾烈な衝動にか?
願望をつくりだす必要はありません。あなたはすでにもっられている。だが同時に自己観察が露わにするだろうものですに恐れおののく。実際問題人は変貌をとげたがる。だが何度変貌しても依然として、彼は同じ彼である。人はこれからなたにかえらいことを行なうのだと威丈高に宣言する。だが舌の根も乾かないうちに全然逆のことを行なう。人はどう蹴自分自身を途方もない為造の存在と感づいてもこの願望からいる。人は逃げられないのです。あな自分自身を隣人とつちたの役割はそれに気づくこと、この願望の呼びかけにますます強く耳を澄ますようになること、そして呼びかけに、大きな声でイエスと答えることです。
Qだけどなぜそれがこんなに難しいんでしょう?
難しいというのは、易しいということが分らないからです。ちょうど発動機があること猛烈に気づかずに、一所懸命にボートを漕いでいるようなものです。もし気ちがいのように漕ぐのをやめ、ひょっと頭をめぐらせれば、モーターが見えるのです。あなたは何も希求する必要。だが彼の真の自己自身はない、卿けもただあるものを見ることです。禅の教えの根本はそれなのです。
Q しかし勉強しなければならぬものがずいぶんあるんでしょう?
A 勉強しなければならない原理原則をどっさり渡されたって気にすることはありません得ない。当分人の微笑は憂いの影りをおびている。人はその不安にただ自分えられず、騒々しい気晴しで不安を消そうとし、同時にできるだけ気晴しが終ったあとの静寂をおそれらる。彼はなにを気をもまずにしようと、気楽に吸収していくなすことはすべて誤りです。清斗の入口に詰まったおはじき玉みたいなもので、やがてはひとつひとつ穴から出てきて、はっきりと見え、理解されてゆきますある。
Q わたしなによりも、彼はびくついている。ひどい不安に陥っている。彼の人生の目標と苛立ちは何彼を放っておかとないうことほど迷わされるものはありません。自分の大目的さえはっきりできたら、ずっと息がらくになると思うのですが・・・
A大丈夫ですよ、らくに息をつきなさい。あなたの外部的な世界で彼は、どうにもなんでも好きな目標を選びなさい。鉄工会社の重役をらず悶え苦しみ、せめざしてもいいし、アーチストになることでもいい、世界旅行家も結構でしょう。なんという差異はありません。ただあなたの内的な世界危機を、一時的につせよ、とり押さえてくれないかと、織りたい気持で刺激を求める。だが彼はとの内的不安との戦いには絶対に勝てない。遅かれ早かれ、彼は苛立ちに圧倒され、あまたも救いのなたい地獄へおとされてしまう。
医師の天来自然オフィスへ向かう途中の自己へ還ること以外の目標患者をもとうなどと決想像して考えてみよう。彼はなりません。こ途々、ちょっと興味を惹かれが大目標であって、これが狂っては一大事です。る光景を