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47. 希望 Hope

あなたはとてつもない危険な状態にあります! どのような瞬間にでも——あなたは愛して、
笑って、活気に満ちているかもしれませんが——偶然神を見出すかもしれないのです。
 これはラビンドラナート・タゴールによるすばらしい物語だ。
 私は何千もの生にわたって神を探していた。私は神を見た……ときとしてはるか彼方に
……私は駆け寄った……私がそこに着くころには、神は遠ざかっていた。私はどんどん行き
つづけた。だが、ついに私は扉のところに着いた。そして扉には表示が出ていた。「ここは神
の住む家です」
 ラビンドラナートは、私は初めて心配になった、と言っている。私はとても困ってしまった。
震えながら、私は階段を登って行った。まさに扉をノックしようとしたとき、突然、あっと
いう間に、私は見てしまった……。
 もし私が扉をノックして、神がその扉を開けたら、どうなるのだろう?
 そうなるとあらゆることが終わってしまう——私の旅、私の巡礼、私の偉大な冒険、私の哲学、私の詩、私のハートの憧
れすべて——すべてが終わってしまうのだ! それでは自殺になってしまう!
 そのポイントを見て、ラビンドラナートは言っている——私は靴を脱いだ……というのも、階段を降りて戻ると、なにか
音をたててしまうにちがいないからだ……。そして階段の一番下に着くやいなや、私は駆け出した。そして私は後ろを振り
返らなかった。それ以来私は、何千年もの間ずっと、走りに走りつづけている。
 私はまだ神を探している。もう彼がどこ住んでいるのか知っているというのに。だから私がやらなければならないすべて
は、その場所を避けることだけだ。そうすれば私は、ほかのあらゆるところに彼を探しつづけることができる。だが私はあ
の家は避けなければならない……あの家は私の脳裏を離れない。私はそれを完全に覚えている。もし私が、たまたま、偶然
あの家に入ったら、そうなったらすべてが終わってしまうのだ。
 THE GOOSE IS OUT, pp.283-284