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28. 自分を受け容れること Self-Acceptance

あなたは、あるがままの自分以外の誰にもなれません。だからリラックスすることです! 
存在はあるがままのあなたを必要としています。
 聞いたことがある——。
 ある王が庭園に出かけてゆき、しおれて死にかけている樹、灌木、そして花を見つけた。
 樫の樹が、自分は松の樹ほど高くなれなかったから死ぬのだ、と言った。王が松の方を見
ると、それは倒れかけていたが、それは松の樹が葡萄のように実をつけることができなかっ
たからだった。そして葡萄の樹は、薔薇のようには咲くことができなかったので死のうとし
ていた。
 そして王は、いつものように新鮮に咲いている一本の草花、三色すみれを見つけた。たずねると、答えが返ってきた——。
 「あなたが私を植えたとき、私は、当然あなたが三色すみれを望んでいるのだと受け取りました。もしあなたが樫の樹を、
葡萄の樹を、あるいは薔薇の樹をお望みならば、それらをお植えになったでしょう。ですから私は、自分である以外にはど
うしようもないのですから、そうあるべく私の能力のかぎりをつくそうと考えたのです」
 あなたがここに在るのは、この存在があるがままのあなたを必要とするからなのだ! さもなければ、ほかの誰かがここ
にいるだろう。あなたは、あるがままのあなたで、まったく欠くことのできないなにかを、非常に根本的ななにかを満たし
ている。
 なぜあなたが仏陀のような人にならなければならないのだ? もし神がもうひとりの仏陀を望んでいたら、神は自分で望
むだけ多くの仏陀を産み出すことができたはずだ。神はたったひとりの仏陀しか産み出さなかった。しかもそれで充分だっ
た。それ以来、神はもうひとり別の仏陀を、あるいはもうひとり別のキリストを産み出してはいない。そのかわりに神はあ
なたを創った。宇宙があなたに抱いている尊敬をちょっと考えてごらん! 仏陀ではなく、キリストではなく、クリシュナ
ではなく、あなたが選ばれているのだ。
 彼らの仕事は終わった。彼らは彼らの芳香を存在に与えた。いまやあなたが、あなたの芳香を与えるためにここにいる。
 あなた自身をちょっと見てごらん。あなたはあなた自身でしかいられないのだ……あなたがほかの誰かになれるという可
能性はない。あなたはそれを楽しんで開花することができる。あるいはそれを非難して、しおれることもできるのだ。
TAKE IT EASY, Vol.2, pp.101-103