# 第7章_人生を確実に変える宇宙のセオリー



# 物事を変えるにはまず、自分自身が変わらなければ

作家のP・D・ウスペンスキーは、『イワン・オソキンの奇妙な人生』という面白い小説を書いています。イワン青年は人生に絶望を感じて、賢い魔法使いを訪ねて不満を訴えます。

「過去にさかのぼって、やり直しができたらいいのに･･････。違う生き方ができたらどんなにかいいのに･･････」

すると魔法使いは、「寸分たがわず同じ人生になるだろう」と断言しました。「君が同じ間違いを繰り返すのは目に見えている」と言うのです。

その言葉を信じられないイワンは、試しに過去に送ってくれるよう頼みます。魔法使いは承諾して、十二年前の世界に彼を送りこみます。

結果、イワンは前とまったく同じみじめな体験をたどります。悲劇という悲劇が、そっくりそのまま起こるのです。イワンは驚くしかありません。どんなに善意をもってしても、自分には人生の進路を変える力がないのです。

イワンは魔法使いのところに戻ると当惑しきって、どうしてこのようなことになるのだろうと尋ねます。魔法使いは答えます。

「物事を変えるには、君自身が変わらなくてはならんのだよ。君の心の中を変えて、これまでと違ったものにしなくてはならない。辛抱強くがんばらなければ、新しい本質は手に入らんぞ。けれども、その新しい本質は、君のためになるように物事を動かす新たな種になる。すると、何もかもが変わっていくのだ」

宇宙のセオリーは、人生に対する反応 of 仕方をまるで変えてしまいます。それは、まさに目を見張るような変化です。何もかもが、まったく違ったように見えてきます。

以前は必要不可欠だったものが、取るに足らない些事になります。目もくれなかったものが、今では大事な宝物になります。社会が騒然としているからといって、心の中までかき乱されなくてもよいのがわかってきます。内なる王国の自由は、外からの攻撃にいささかも動じないことを、はっきりと実感できるのです。

自分の選択次第で、犠牲者から勝利者に確実に転じられるということを肌で感じるのは愉快なものです。もう一日中、必死の思いで駆けまわらなくていいのです。本当は、そんなに息を切らしてまで走りたいとは思っていなかったことがわかったのですから。

それ以外にどうしていいか、知らなかっただけなのです。けれども、今は違います。宇宙のセオリーの世界をはじめて垣間見るという素晴らしい体験をしたのです。

それだけではなく、先に進みつづけるための秘密にも気づいてきます。私たちはただ、この新世界がこの世の果てだという考え方をつねに拒めばよいのです。

# 人生を変えるこんなテクニック

日常的な出来事に関して、私たちは正しい順序で物事を進めることの大切さがよくわかっています。たとえば、家を建てるなら、土台が先で屋根はあとです。野菜は適当な大きさに切ってから火を通すものです。精神的生活についても、混乱を避けて穏やかな心境になりたいなら、それとまったく同じ、「正しい順序の原理」を優先させなくてはなりません。この考え方をきちんと把握して実行すれば、人生は大きく転換します。

幸せになりたいと思う人がいます。いいでしょう。幸せになれるでしょう。けれども、順序を無視して幸せを先に追求すれば、いつまでたっても幸せは見つかりません。その場かぎりの快感や気晴らしはあっても、満足は長つづきしないのです。なにしろ、正しい順序をふまえていないのですから。

幸せは、自分を発見しようとする真剣な努力のあとについてくるものです。自分のことを知らないのに、幸せになれるはずがありません。自己理解は穏やかさへとつづく扉なのです。では、他の領域にはどんな順序の原理があるのかを見てみましょう。

* 人を変えるよりは、自分を変えよう。

* 内なる自己に、外部世界へのはたらきかけを任せよう。

* 真実を追究する前に、偽りを捨てる。

* 愛情を与えられる人間は、人からも愛される。

* 傷ついたら、傷つけられた相手ではなく、その理由に注目する。

* 内なる完全性が先、よい成果が後。

* 考えてからしゃべる。

* 本当の自分になるのが先、人づき合いはそのあと。

* 自分を理解してから、人を知ろうとしよう。

* 自己満足に陥る前に、自分に目覚めること。

* 思うにまかせない状況ではなく、マイナス志向を改める。

* 大きな決心をする前に、小さな努力をする。

ひょっとすると、あなたは思いがけない危機に見舞われているのかもしれません。そうした場合には、どのような正しい順序があるのでしょうか?

まずは、問題をいきなり攻略しようとはしないでください。それでは、事態をますます悪化させるばかりです。それよりは、宇宙のセオリーから学んだすべてのことを、今すぐその問題と結びつけてください。

たとえば、自分の人生が薄っぺらで、迷っているばかりのように感じている人がいたとします。宇宙のセオリーは、何を指摘するでしょう?

そう感じるのは、あなたが本質的な自分に立ち戻っていないからだと言うでしょう。同時に、自分をもっと知ることも勧めるはずです。そういう絶望はまったく必要ないのにと、やんわりと指摘したりもします。こうしたことがすべて解決策に通じ、本人の思いもよらない結論にたどりつくのです。

宇宙のセオリーの基本原則に取り組むのは、なんのためなのか思い出してください。あなたは今の自分を変えたいのです。何かやってみたいという生半成な理由だけで試すのではありません。あなたが目指しているのは、新しい自己なのですから。

「肉体的な欲求についての正しい順序を教えてください。私たちはつい食べ過ぎたり、性欲にとらわれたりしますから」

「肉体的欲求をもつこと自体はおかしくありません。ただ、そこから得られる快感”を優先させると、欲望にとらわれてしまうのです。私たちは、理解ができていないものには、すぐにのめりこんでしまいます。食べ物やセックスは、強烈な刺激剤です。そして、この刺激こそが偽りの自己がもとめてやまないものなのです。

人はこうした欲望がなくなったら、生きがいがなくなるのではないかと恐れています。ところが実際は、そうなってはじめて生きがいに出会えるのです」

# 男女間の愛には原則がある

私たちが生きている宇宙を支配しているのは、魂と精神の基本原則です。その基本原則を理解し、それに沿った生き方をすることが、私たちに唯一もとめられるのです。オランダの哲学者バルーフ・スピノザは、この考えにもとづいた哲学を展開させました。

心の奥深くにある自己は、すでになんでも知ってもいるし、理解もしている。それに気づくことがまず、私たちの立脚点となります。勢いよく流れる地下水流が、地面を突き破って噴き出そうとするように、人生の原理も、私たちの硬化した考え方を突き破ろうとしています。

私たちがその勢いに抵抗しなければ、長年の疑問が氷解します。どうしてそのようなことが起こったのか、一つひとつ納得できるのです。

たとえば、男女間の愛をつかさどる原則です。愛を与える能力と受け入れる能力は、もとをただせばひとつなのです。男性が女性に心からの愛を与えても、女性が同じ愛のレベルになければ、愛を受け入れることも返すこともできません。

自分のレベルよりも上のものを受け取るのは、絶対に無理なのです。それは、地面に立っている人が、木のてっぺんに実っているモモをとれないのと同じことです。

人を愛せない男性が自分を愛してくれる女性を探しまわっても、無駄というものです。欲求不満が延々とつづくだけでしょう。そもそも、本当に自分を愛してくれる女性に出会ったとしても、それを識別することはできないでしょう。それに、その女性も男性と自分のあいだには共通するものがないと判断するはずです。

精神的なレベルが大きく隔たっている男女が愛し合うのは不可能です。なぜなら、ひかれるものが互いにないからです。好意を魅了するのは好意です。愛を魅了するのは愛のみ、愛を返すのも愛のみです。

もうひとつ心にとめておくべきなのが、「偽りの自己」は実在していないということです。ところが、私たちはこの架空の自己が自分だと勘違いして、それに応じたおかしな行動をとってしまいます。それは、ゴリラの着ぐるみをつけた人が、うっかり自分はゴリラだと思ってしまうのと同じです。

誤った前提にそって考え、行動するため、どこに行っても奇妙な振る舞いになってしまいます。本当の自分に気づけば、ゴリラの仮装もとけ、行動も理にかなったものになるのです。宇宙のセオリーは、誤った自己に関する感覚を捨てよと要求します。それは、単に愚かさを捨てよと言っているのと同じことなのです。

宇宙のセオリーの基本原則と調和して生きるのは、ピアノの演奏と似ています。曲をうまく弾いているときは自分でもわかるし、間違ったキーを叩いたときもよくわかります。間違った音は、すぐに聞き分けられるものです。

それと同じように、人生の不協和音が聞こえたら、宇宙の曲を正しく弾いていないのがわかります。不協和音を奏でつづける必要はありません。私たちに、失敗は似合わないのです。また楽譜を見て、もう少し練習すればいいのです。正しく弾けるようになるのは、不可能ではありません。

「前に、宇宙のセオリーは心の健康を保つのに役立つとおっしゃったことがありましたね。宇宙のセオリーの基本原則を把握すると、考え方がすっきりと整理されるのでしょうか?」

「私たちは物事のイメージではなくて、ありのままの姿を見るようになります。例をあげましょう。私たちは変化と損失をよく結びつけて考えます。そのような想像はやめるべきです。あなたは変化が起こったら何かを失うのではないかと、恐れているのではないですか? 心理学的に言えば、変化が無駄になることは絶対にありません。ただ変化があるだけです。そう考えたら、毎日の出来事が、きっと希望に満ちたものになりますよ」

# 新たな自由と幸せのための「四つの黄金のステップ」

洞察が深まってくると、心の基本原則どうしの関連性が見えてくるようになります。たとえば、「悪人に手向かってはならない」と、偽りの神の崇拝禁止です。

どこがどう結びつくのかって?

私たちが何かに、たとえば意地の悪い言葉に抵抗したとします。抵抗するのですから、その言葉が自分を傷つけられると信じているわけです。つまり、無力であるはずの偽りの神、この場合は心ない言葉を崇めていることになります。ところが無抵抗なら、むしろその虚勢を見破って、偽りをうち負かせるのです。

宇宙のセオリーの調和への第一歩は、その言葉に耳を傾けることにあります。

ではここで、私が開発した「新たな自由と幸せのための四つの黄金の鍵」を紹介しましょう。これは読者が役に立ったという、シンプルな四つの基本ステップです。

[1] 真剣に心の変化を望む――自己変革は、「違う人間になりたい」と心から望んだ瞬間に始まる。

[2] 変化の鍵となる基本原則を知る――書物や悟りをひらいた指導者、自らの内なる光など、本当に助けになるものと出会う。

[3] 自分を見つめる――勇気をふるって自分の現実と向かい合う。たとえ不安に陥ったとしても、悪循環を断ち切るためには、この過程は避けて通れない。

[4] 持続する ――継続すれば、幸せは少しずつでも確実にやってくる。それは点滅する光が、やがて永遠に消えない輝きを放つのに似ている。

書物の中で見つけた基本原則に目を通し、自分で取り組むにつれて、心の中で不思議な変化が起こってきます。以前はなんとなく心ひかれていた言葉や文句が、妙に心迫るものになっているのです。それはつまり、言葉をこえたものを見たということを意味します。直観力にすぐれた自己がついに現れ、知識だけの考えを血の通う実体験に変えたのです。

それは、まるで有名な宇宙飛行士の講演を聞いたときのようです。宇宙飛行士は、月の驚異について語ります。月の大きさ、地球からの距離などの説明があり、あなたはなるほどそうかとは思ますが、ちっともワクワクしません。

ところが講演会が終わって外に出ると、こうこうと輝く黄色い月が出ています。あなたはまじまじと月を見つめます。言葉から受ける感じと実体験とは、なんという違いのでしょう!

# さあ、元気を出して!

人生がいくつもの階層の理解から成り立っているのがわかると、実にさまざまな謎が氷解します。

私たち一人ひとりの人間は、それぞれ違った階層に位置しています。たとえば、いろんな失敗をするのは、理解が足りないのに高レベルの成功をつかもうとするからだとわかるでしょう。それはまるでアパートの三階に住みながら、六階の満足をほしがるようなものです。特定のレベルの見返りをもとめるなら、実際にそのレベルに達していなくてはなりません。

高いレベルの人生では、あなたも他の人たちも、必要なものはすべて手に入れています。競争や限界というものが意味をなさなくなるのです。私たちだって、呼吸する空気のために争ったりするでしょうか? そこでは万事がそうなのです。

私たちは是が非でもこのことを理解しなくてはなりません。精神的レベルと自分の身に起こることに関連性があることを認めなければ、いっさいの改善が望めないからです。自分自身の問題なのに、心中ひそかにだれか他の人や環境を責めているとしたら、お門違いもいいところです。

どんなときでも厄介事を起こすのは人間です。つまり、原因は厄介な体験をしている当の本人のにあるということなのです!

挫折するのは、理解がないのに無茶をするからです。自分の洞察のレベルをこえたことをして成功するはずはありません。ただし、レベルを上げる取り組みは可能です。理解とは実行です。しかもそこには、やっただけの成果があるのです。自分の理解を飛び越えてはなりません。理解をたいまつのようにかかげれば、前途を明るく照らしてくれるのです。

ここにひとつの謎があります。

レベルが上がる前は、必ず闇に突入しなくてはなりません。それは、あたかも坂をのぼる列車がトンネルに突っこんでいくようです。

では、より高いレベルに出て日の光を浴びる前に、どうして闇という不確実さの中を通過するのでしょう? 実はこの闇は、私たちがすでに知っているつもりになっている思いこみを捨てることを象徴しているのです。それは、自分をこえた英知を真摯に受けとめる過程でもあるのです。

闇をも恐れない者は、光を見出せます。人間の理性が完全に答えに詰まったとき、答えは現れるのです。筋道の通った考え方を自分に強いるのは無理ですが、自分がちっとも冴えていないのには気づくことができます。混乱しているという自覚は、それ以上疑うことはないという、新たな明晰さにつながります。自分の考え方のどこかが誤っているのではないかと疑って、頭を悩ませる必要はないのです。それどころか、ワクワクするはずです。なにしろ、素晴らしい発見を目の前にしているのですから。

さあ、元気を出してください。あなたはこれまで、今の日常生活をこえた高いところに何かがあるのではないかと、たびたび疑ってきました。そのとおりなのです。風がある部屋が密閉状態でないように、あなたの思考も感情も封じこめられているわけではありません。真の人生は、風のように自由なのです。

# 未来についての宇宙のセオリーの教え

「どうして急ぐの?」

さて、この先はどうなるのでしょう? 私たちはそのために、これまでいろいろなことを探求してきたのです。精神的なメリットだけで片づけるつもりはありません。みんなが救われたいと望んでいる、現実的なことにも触れていきましょう。

あなたは体の健康について、どんなことを望んでいますか? 筋肉のコリをほぐしたい? 頭痛から解放されたい? もっと元気になりたい? 疲労から回復したい? ぐっすり眠りたい?

それが実現します。本当に気分がよくなって、健康になったと感じるようになります。新しい次元にステップアップすれば、体力も増進するのです。

小さな男の子が隣家のパーティーに招かれています。他の子どもが二人帰っていくのを見て、男の子は自分も帰る時刻ではないかと気にしはじめます。隣家の奥さんが尋ねます。

男の子は一瞬考えあぐねてから、母親に向かって叫びます。

「ママ、どうしてぼく、急ぐの?」

このエピソードは、もうひとつの成果――急がなくてはという焦燥感からの解放をよく物語っています。

目覚めつつある私たちは「なんのために急ぐのだろう?」という疑問をもつようになります。耳を澄ませてごらんなさい。答えが聞こえるはずです。

「急ぐ理由は何もない」と。

もうひとつのメリットは、未来に関することです。こういう質問があります。

「宇宙のセオリーにしたがえば、未来を見通せるのでしょうか、それとも予言なんてでたらめなんでしょうか?」

「内なる未来を言い当てる、確実な予言はあります。自己変革を試みれば、間違いなく人生が楽になります。外部的な出来事に関しては、通常の判断で進めればそれ以上の気づかいはいりません。真の自己に忠実に生きれば、将来の経済状態や人間関係について、思い悩んだりすることはなくなります。明日のことは、まるっきり考えなくなります。無理な努力をしなくても、心の中に新たに生じた 目的”が、すべて順調に運んでくれるのです」

# 第7章のポイント 役立つヒント

[1] 内なる改革が、それ以外のすべてを魔法のように変える。

[2] 物事の順序を間違えない。

[3] 魂や心理学の基本原則を理解しよう（例、愛を魅了するのは愛）

[4] 「四つの黄金のステップ」の原則を胸に刻んでおこう。

[5] 万物が起こるままに流れにただよう。力を抜いて生きる。

[6] 自分の理解のレベルと、自分の身に起こることとの関連性に気づく。

[7] 元気を出そう！

[8] 内面生活に誠実な取り組みをしている人にとって、未来はすべて順調。

[9] 心の扉を開くと、前向きな考えや印象に出会える。

[10] 勇敢かつ最良の資質を胸に、宇宙のセオリーの道を歩いて行こう。